マインドマップとは?
マインドマップという知的生産法の分野があります。
中心となる概念をベースとして、それをとりまく中項目、小項目を連鎖的に書き連ねていくことで、自らのアイデアの地図を作っていく、以下のような図のことです。
ある意味で言えば、あくまで画的に分散した箇条書きに過ぎないともいえますが、あえてマインドマップの独自性とメリットを挙げるとすれば、以下のようなものがあるかな?と思います。
1. 視覚的インパクト:色彩や画像を駆使することで、単調になりがちな箇条書きより記憶に残りやすい
2. 自由度:厳格な階層構造に縛られず、突飛なアイデアも気軽に書き加えられる。これは、型にはまりがちな箇条書きより創造性を刺激するかもしれません。
3. 全体像の把握:放射状の構造により、中心テーマと各要素の関係性が一目で分かります。長大な箇条書きでは見失いがちな全体像を維持しやすい(かも
4. 楽しさ:カラフルな図を描くのは単純に箇条書きを作るより楽しい。(高校の授業で黒板の写経ではなく、分散した項目ベースのノート取りをしていたのを思い出した)
...ということで、学習のノート作り、ブレインストーミング、プロジェクト計画、会議の議事録、本の要約などが向いていそうです。
Mapifyとは何か?
このようなマインドマップですが、これをいい感じで作図してくれるというAI連携SaaSがあるそうです。
そのツールとは「Mapify」です。
Mapifyは、情報を視覚化するためのAI駆動のマインドマップツールです。
GPT-3.5とGPT-4を組み合わせており、マインドマップ作成を効率化します。
私がMapifyを知ったのは、AI活用術系の動画を出しているとあるYoutuberさんの存在でした。
その方がMapifyがべた褒めされていて、ちょっと興味が出てきたので、一時的にこのSaaSに課金して遊んでみました。
本稿のこれ移行は、そのレビューをしたいと思います。
既存ドキュメントの構造化/まとめができる
多様なコンテンツ形式(PDF、Word、YouTubeなど)からマインドマップを生成可能です。このとき、テーマに関連性がありそうな情報をWebから自動で探してくることもできます。(perplexity.ai みたいな高性能のWebクロール性能はありませんが、それなりに賢い)
いわゆる最近よくあるコンテンツ要約AIの亜種として使うことができます。
新しいアイディアの生成ができる
また、既存文書をまとめるだけでなく、AIによる提案で、枝葉のノードからさらにアイディアや語句の説明を生成することができます。
深堀りしたいアイディアを際限なく提案させることができます。
上記の図では「きのこの山がたけのこの里に勝つには」、というくだらないジョークをまとめさせ、提案させています。右上のリーフが深い部分がAIに追加提案させたアイディアなのです。
AIが提案してきた「投稿企画キャンペーン」に関してもっと具体的なこと提案させてみました。テレビだのSNSだの言ってますね。
「それはそうだろ...」とか「簡単におっしゃいますね...?」とかいろいろ突っ込みどころはあります(笑)
使えそうなツールだったか?
たしかに いくつか「おもしろいな?」と思った点はあります。
ですが結局はMarkdownのような文書構造のUIがちょっと変わっただけ,という認識がどうしても拭えませんでした。
ウリの機能も少し他のAIツールに比べて中途半端な気はします。
たとえば、文書上の特定リーフに関連したトピックの深堀りであれば、普通にOpenAIやAnthropicのChatUIでも同様、いやそれ以上のアイディア出しはオーダーできるでしょう。
Webクロールに関してもhttps://www.perplexity.ai/ や https://www.genspark.ai/ など専門ツールには及びません。
結局のところは、マインドマップの「UI/UXとしての体験」をどれだけ重視したいのか?ということになりそうな気はしています。
課金期間残っている間にもうちょっと触ってはみますが、現状の気分では継続はないかな〜、という感じです。